お医者さんはお坊さん

医療現場から湧き上がるいのちの声を聞く

人間の故郷

「あんなふうになる前に死にたい」重い認知症の患者さんについて、このように言うのを病棟で耳にすることがある。それを聞く度に何とも言えない悲しい気持ちになる。認知症の患者さんには、食事の介助をはじめ、入浴介助、下の世話まで、看護師や介護職員が皆で行う。時には... 続きを読む

死産の母

(この記事は2014年10月15日の記事「悲しみ真っ直中で悲しみをこえる道」をもう一度受け止め直し『崇信』2月号向けに書き下ろしたものです。)これまで治らない病気のことを取り上げてきたが、もちろん病気が改善するということもあり、そこには喜びがある。病気になれば治し... 続きを読む

祖母の死

  先日、祖母がお浄土に還りました。ついこの間「悲しみ」ということをテーマにお話しさせていただいたところで、自分の身近な人を亡くし、改めて自分のこととして「悲しみ」をどう受け止めるのか、私が話していたことはほんとうにそうなのか、ちゃんと確かめよと言われている... 続きを読む

数ミリずれた白い線

  大学で医学研究をしていると、遺伝子を扱う技術が身につく。そのため遺伝子診断を担当することがあった。遺伝子というのはDNAのらせん構造でできており、DNAは四種の「核酸」と呼ばれる物質から成る。この核酸の配列によってタンパク質の種類が決定されるのだが、ある特定の... 続きを読む

阪神・淡路大震災メモリアルフォーラム 「悲しみとともに明日を生きる」

  ご案内しておりましたとおり、先日1月16日土曜日、神戸市勤労会館で行われました「阪神・淡路大震災メモリアルフォーラム『悲しみとともに明日を生きる』」にて、講演をさせていただきました。土曜日の夜という時間にもかかわらず、多くの方に、また遠方からもお集まりいただ... 続きを読む

お知らせ

  下記についてご案内いたします。よろしかったらお近くの方はお越しください。 ***阪神・淡路大震災メモリアルフォーラム「悲しみとともに明日を生きる」1/16(土)18:00~20:00(開場 17:30) <講師>岸上 仁氏(医療法人旭会 園田病院 神経内科 医師 真宗大谷派 受念寺 ... 続きを読む

自由境の在処

  前に取り上げたALS(筋萎縮性側索硬化症)について少し詳しくお話ししたい。ALSは全身の運動神経が障害される難病である。根治療法は未だなく、人工呼吸器を使用しなければ診断から数年で亡くなられることが多い。 運動神経が障害されると手足が動かなくなる。運動神経は手... 続きを読む

私の足を運ぶもの

  今日もいつものように痰を吸う音が聞こえる。彼の頸部には穴が空いており、管が入っている。私は彼のもとを週一回訪れるが、いつ行ってもお母さんがおられる。彼が脳の手術後寝たきりになってから、お父さんと交代で毎日病院に来られ、そうやって時折頸部の穴から痰を吸引す... 続きを読む

「医の倫理」合同講義

  昨日は滋賀医科大学で開催されました「医の倫理」合同講義に参加いたしました。 医学科4回生と看護学科4回生、そして外部からお坊さんや仏教系の大学の学生の合同で、老病死の苦悩にどのように向き合うのか、ということを一緒に学ぶという趣旨で長年開催されているそうです... 続きを読む

光圓寺 報恩講

  本日は大阪天王寺の光圓寺様より法話のご縁をいただき、行ってまりました。 写真を撮ったのが遅く、すっかり暗くなってしまいました。 小学生からそのおじいさま、おばあさまの世代まで多くの人に聞いていただいたことをうれしく思います。本日は「孤独」をテーマにお話しし... 続きを読む
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